発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006051515
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症例1は71歳男性で,4ヵ月前に細菌性胸膜炎で入院加療後,外来で経過観察中に胸部CTにて左下葉に腫瘤陰影を認め,気管支鏡・生検所見から大細胞性未分化癌・紡錘形異型細胞の診断にて手術施行となった.術中所見では腫瘍は約5cm大で左下葉S10に存在し#8リンパ節に転移を認め,左下葉摘出と#7・#10のリンパ節郭清を施行した.切除標本の病理組織学的所見からpleomorphic carcinomaと診断され,術後2ヵ月には多発脳転移をきたしガンマナイフ治療を施行したが,術後8ヵ月原病死した.症例2は74歳男性で,血痰を主訴に来院,胸部CTにて右中葉に空洞性病変を認め,擦過細胞診にてclass Vの診断で手術施行となった.術中所見では腫瘍は約4cm大で右中葉S4に存在し,右中葉切除+下葉部分切除と上縦隔リンパ節郭清(ND2a)を施行した.切除標本の病理組織学的所見から,pleomorphic carcinoma,pT2N0M0,IB期と診断した.術後第17病日に退院となり術後1年3ヵ月の現在,再発・転移は認めていない
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