発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006034938
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64歳男性.患者は健診で胸部異常陰影を指摘され,精査加療目的で入院となった.CTでは左上葉に3.2×2.5cm大の辺縁不整な腫瘤影を認め,頭部MRIでは小脳左葉に小腫瘤が認められた.精査の結果は左上葉の肺腺癌で,これらより左上葉切除術+リンパ節郭清を行なった.切除標本の病理学的分類はpT1N1M1,IV期で,術後は縦隔への放射線療法と化学療法を追加したが,経過観察での頭部MRIの段階で小腫瘤の増大を認め,改めて肺癌の小脳転移と診断,転移巣に対する定位放射線照射を20Gy行った.以後,3ヵ月ごとにMRIによる経過観察を行っているが,術後5年経過現在,再発の徴候なく外来通院中である
©Nankodo Co., Ltd., 2005