発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006036370
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
局所進行肺癌に対する分岐部形成を含む拡大管状切除について検討した.対象は,一肺葉を超える管状切除を行った拡大管状切除12例(男性11例,女性1例・平均66.5歳)で,組織型は扁平上皮癌9例,腺癌2例,大細胞癌1例,病期はIB2例,IIB3例,IIIA4例,IIIB3例であった.術式は一葉+区域切除7例,二葉切除4例,二葉+区域切除1例で,分岐部形成を2例に行った.血管形成は10例(肺動脈断端形成4例,肺動脈管状切除5例,肺静脈左房合併切除・自己心膜パッチ再建1例)に行った.術死および在院死は認めず,肺温存により縦隔の変位は軽度で不定愁訴はなく,Hugh-Jones分類3度以上の息切れや運動耐容能低下はなかった.吻合部合併症を2例(17%)に認めた.予後は癌死4例,担癌生存中2例,無再発生存中6例であった.初再発様式は遠隔転移3例(骨,副腎,小腸各1例),頸部リンパ節再発3例であった
©Nankodo Co., Ltd., 2005