発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006034942
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2ヵ月女児.患者は喘鳴,哺乳力低下で他院のX線上にて肺うっ血を認め,心胸郭比67%と心拡大も著明であった.紹介入院となり,心エコーでは軽度の僧帽弁閉鎖不全,三尖弁閉鎖不全を認め,心カテーテル検査では高度肺高血圧を認めた.右室造影では右肺動脈のみが造影され,左室造影では上行大動脈から直接左肺動脈が分岐し,右側大動脈弓が造影された.大動脈弁輪と左肺動脈起支部との距離は15mmで,人工心肺下に左肺動脈-主肺動脈直接吻合術を施行し,主肺動脈中膜欠損部をGore-Texパッチで補強した.術後は利尿,循環動態の安定で第1病日目に抜管し,第12病日目に軽快退院となった.術後6ヵ月時のカテーテル検査では肺高血圧は改善していたが,肺動脈形態はなお経過観察が必要であった
©Nankodo Co., Ltd., 2005