肺高血圧症-初期診断・治療・管理のすべて
慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療における薬物治療・肺動脈バルーン拡張術・肺動脈血栓内膜摘除術の選択・併用について 今後の展望を踏まえて
田渕 勲
1
,
松原 広己
1国立病院機構岡山医療センター 循環器内科
キーワード:
Warfarin
,
喀痰
,
バルーン血管形成術
,
血管造影
,
血栓塞栓症
,
術後合併症
,
術中合併症
,
術後管理
,
術前管理
,
心臓カテーテル法
,
動脈内膜切除術
,
肺高血圧症
,
肺塞栓症
,
肺動脈
,
Riociguat
,
血痰
Keyword:
Angioplasty, Balloon
,
Angiography
,
Endarterectomy
,
Cardiac Catheterization
,
Hypertension, Pulmonary
,
Intraoperative Complications
,
Pulmonary Embolism
,
Preoperative Care
,
Pulmonary Artery
,
Postoperative Care
,
Postoperative Complications
,
Thromboembolism
,
Sputum
,
Warfarin
,
Riociguat
pp.361-369
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016187509
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慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対するバルーン肺動脈形成術(BPA)は,2001年に米国で初めて報告され,日本で手技が確立した治療法である.単に血管病変を治療するのが目的ではなく肺高血圧症という特異な病態の治療を目的とする手技であること,いまだに合併症を完全に防げるようになったわけではなく,ときに致死的な合併症をきたす危険性があることから,通常のカテーテル治療と比べてインターベンション医(IVR医)の誰でもが試みるべき手技ではない.薬物療法,肺動脈(血栓)内膜摘除術(PEA),BPAといったいずれの治療法も長所・短所があり,一つの治療法に固執せずに適切な選択をすることが必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2016