発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005017150
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肺転移を切除した結腸癌24例,大腸癌22例を対象に,背景と長期予後について比較検討した.手術時年齢に差はなかったが,結腸癌よりも直腸癌の方が男性の比率が高かった.原発巣切除時にリンパ節転移を認めなかった症例は,結腸癌よりも直腸癌に多い傾向があり,原発巣の切除から肺転移巣の手術までの期間は,直腸癌の方がやや長い傾向があった.肺転移に対して施行された術式は,部分切除と肺葉切除が半々位で差がなく,手術死亡も在院死亡もなく差はなかった.転移巣手術時の病理検査での脈管侵襲やリンパ節転移についても差はなかった.5年生存率は結腸癌65%,直腸癌45%で有意差は認めなかった.大腸癌全体としては56%で,これまでの報告と大差なかった
©Nankodo Co., Ltd., 2004