発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004234810
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心臓外科領域における全身性炎症反応症候群(SIRS)概念の妥当性を検討した.軽度低体温体外循環下の待期的開心術例90例を対象とした.83例(92%)でSIRS診断基準を満たし,その平均期間は19±1.6時間であった.SIRSの期間と大動脈遮断時間との間には有意差があった.また,術後臓器障害のリスクと合併症との間にも有意差があった.心臓外科領域においてもSIRS概念は妥当で,生体侵襲を評価するうえで簡便な診断基準となり得る.SIRS発症期間(時間)の短縮のためにも,体外循環時間や大動脈遮断時間を短縮することが,周術期管理において特に重要であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004