発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004182199
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34歳男性.Stanford B型解離の経過観察中に,突然前胸部痛が出現し,緊急入院となった.既往歴に慢性腎不全があった.入院時CTでは胸・腹部大動脈径の拡大を認めた.入院後に行ったfollow-up CTでは徐々に上行・弓部大動脈の拡大がみられ,MRIにて上行~弓部の逆行解離が確認された.しかし,大動脈逆流,心タンポナーデは認められなかったため,二期的大動脈亜全置換の方針とした.第一期手術では上行・弓部置換を施行し,3週間後に第二期手術として胸・腹部大動脈人工血管置換術を行った.術後は血圧を高めに維持する管理を行い,第二期目術後は透析の離脱に約2ヵ月を要したが,術後造影にて各分枝への血流を確認後退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2004