発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004182195
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50歳男性.幼少時に心雑音を指摘されるも放置し,全身倦怠感が出現し,カテーテル検査で左室右房交通症,大動脈弁閉鎖不全症(AR),僧帽弁閉鎖不全症(MR)と診断され,手術目的に入院となった.入院時,経食道心エコーでは重度AR,MRに加え,左室右房間のシャントフローを認め,心カテーテルでは左室拡大,右房にて酸素飽和度の上昇を認めた.以上より,先天性左室右房交通症を伴った連合弁膜症と診断し,手術を行った.術中所見では,左室右房交通孔を大動脈弁側より観察すると,右無冠尖交連部より3mm左室側に,黄白色石灰化した12mm径の突出として認め,交通孔を直接閉鎖後,大動脈弁,僧帽弁を切除し,二弁置換術を行った.術後,完全房室ブロック合併によりペースメーカー挿入を要したが,術後6ヵ月の現在,社会復帰している
©Nankodo Co., Ltd., 2004