特集 「がん治療継続」サポートの柱になる
がん治療の継続をサポートする 薬剤師もできること・薬剤師だからできること 高確率で起きる「Bad News」を伝える 抗がん薬による副作用への対策・対応
岡村 優子
1
,
藤森 麻衣子
,
内富 庸介
1国立がん研究センターがん対策研究所 支持・サバイバーシップ研究グループ
キーワード:
抗腫瘍剤
,
腫瘍
,
医療従事者-患者関係
,
薬剤師
,
臨床能力
,
服薬指導
,
患者の好み
,
ヘルスコミュニケーション
Keyword:
Clinical Competence
,
Antineoplastic Agents
,
Pharmacists
,
Neoplasms
,
Professional-Patient Relations
,
Patient Preference
,
Health Communication
pp.3341-3346
発行日 2021年11月5日
Published Date 2021/11/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2022030333
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<Key Points>◎医療におけるコミュニケーションにおいては、言語的要素と、表情や身振りで気持ちを汲み取るなどの非言語的要素があり、不慣れな環境である病院では患者や家族は後者の影響を強く受けている。◎がん診療医が悪い知らせを患者に伝える際、効果的なコミュニケーションを実践するための態度や行動はSHARE(場の設定、伝え方への配慮、伝える情報、共感と安心感の提供)という概念にまとめられている。◎患者の個別の意向を把握し、意向にそった治療だけでなくコミュニケーションを実践することも常に心がける。◎医療者は事実のみを説明する傾向があるが、事実の羅列に終始するのではなく、患者の置かれた状況を踏まえ、患者の感情反応を確かめながら共感行動を示すことにより、患者の言動が促され、意向やニーズを把握することにつながる。◎がん診断直後の数ヵ月は、気持ちの落ち込みが続いている場合があることや自殺のリスクが高まることを心に留めておく必要がある。
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