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日本老年看護学会第18回学術集会特集Ⅱ シンポジウム2
地域におけるチームケアを考える
訪問看護とホームホスピス・デイサービスで支える暮らし
Supporting the Life of Patients with Home-visit Nursing Care, Residential Hospice, and Day-care
松本 京子
1
Kyoko Matsumoto
1
1株式会社なごみ 訪問看護ステーションあさんて
1The Asante Visiting Nursing Station Nagomi Co., Ltd.
pp.29-33
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
1.はじめに
高齢多死時代を迎えるわが国では,地域包括ケアシステムの構築に向けてさまざまな取り組みが進められている.2012年の診療報酬・介護報酬改定以降,在宅ではがん末期以外にも神経難病,呼吸不全など医療依存度が高く重介護の人が在宅療養を選択されるようになっている.そしてキーパーソンとなる人は,高齢の配偶者や遠方の甥や姪であることも多い.こうした地域の実情に対応できる地域包括ケアシステムを構築するには,住み慣れた地域ですごし続けるための地域づくりと多職種が連携協働するチームケアによる独居や老々介護世帯への継続的な支援体制が基本となるのはいうまでもない.
「居宅サービスにより,あらゆる要介護状態に対応できるサービス体系の構築が課題であり,これこそが『地域包括ケア』の理念である.とりわけ,今後増大する認知症高齢者を地域で継続して支援する必要性は,施設や病院に入所入院させることの不適切さが明らかになっているだけに大きな課題である」(高橋,2012)と述べているように,地域包括ケアの理念を理解し,サービスのあり方や連携を見直し,チームケアの実践に必要な看護師の能力について,実際を通して考えてみた.
訪問看護ステーションを拠点に,終の棲家となるホームホスピスやデイサービスがひとつのチームとして活動することによって,あらゆる要介護状態に対応できるシステムの構築につながる実践上の課題が明らかになったことについて述べる.
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