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特集 通所リハ再考
言葉のデイサービスの実際―「言語聴覚士のいるデイサービス」から「言語障害者のためのデイサービス」へ
Speech-language-hearing therapy in outpatient rehabilitation: aiming the conceptual change from the facility that Speech-language-hearing therapists exist to the service for people with speech impediments
日下 智子
1
,
牛山 詩織
1
,
篠原 興道
2
,
沼田 仁
2
,
磯野 敦
3
,
山崎 勇太
3
1らいおんハート言葉のデイサービス
2株式会社カスケード東京
3医療法人社団緑友会
pp.234-237
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100063
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Key Questions
Q1:言葉のデイサービスとは?
Q2:地域リハビリテーションにおける言語療法とは?
Q3:言語グループ訓練の意義とは?
はじめに
現在,地域リハにおいて言語聴覚療法が受けられる資源は少なく,STそのものの数の少なさも,言語障害者への継続的なサービスを提供するうえで問題となっている.また介護保険でSTが勤務する場合,摂食・嚥下障害の方へのサービス提供が主となることも多く,STが長きにわたって本来の意味での言語障害者のリハに関わる機会は減少している.
また,地域での言語療法が言語障害者にとってなじめる環境でないという現状もある.株式会社カスケード東京(以下当社)の通所リハでも以前より言語障害者に対し言語療法を提供していたが,リハ以外の時間は言語障害者が孤立し,本当の笑顔がみられないことも多かった.
そのような現状をふまえ,2010年(平成22年)1月,千葉県市川市に,らいおんハート言葉のデイサービス(以下言葉のデイ)を開設した.日本に数少ない言語障害者専門のデイサービスである.この言葉のデイは,地域において言語障害者が必要なかぎりリハを受けられること,また機能回復のみでなくコミュニケーション能力の改善や心理社会的な側面の改善も含めて言語障害を受容し,生き生きと自己を表現して生活できるよう援助することを目的にしている.
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