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日本老年看護学会第18回学術集会特集Ⅰ シンポジウム1
輝く老いを拓く老年看護実践
食べることからの生きがい支援─お楽しみは摂食・嚥下のリハビリテーション
Reason for Living Assistance from Eating:Enjoy the Rehabilitation of Swallowing Food and Feeding
田中 靖代
1
Yasuyo Tanaka
1
1ナーシングホーム気の里
1Nursing Home Kinosato
pp.20-23
発行日 2013年11月30日
Published Date 2013/11/30
- 販売していません
- Abstract 文献概要
1.はじめに
昔から病人が食べられるようになると快方に向かったと喜び,逆に食べられなくなると病気が悪化したと嘆くが,食べられるか否かはまさしく,健康のターニングポイントである.しかも,「食べること」は単にのど越しの問題だけではなく,「おいしい魚料理が食べたい」「いや,松茸の土瓶蒸しだ」「あの店のラーメンは本場の味だよ」等々,おいしいものを求め,仲間と味わう幸せや食の伝統,文化,歴史なども潜むようである.よく,嚥下障害によって食べたいのに食べられなかった患者が,摂食訓練によって食べられるようになると,とたんに生き生きして生活行動もどんどん拡大していくことを経験する.これをみても口から食べることの意義は大きいといえる.
その意を踏まえて,長年,筆者は摂食訓練を行い,患者から多くの学びをもらった.その過程は,模索と工夫の連続であったが,いくつかの発見と感動を味わった.
ここでは,先に述べた「食べられるようになるととたんに元気になって……」に着目し,「食べること」からの生きがい支援について,われわれの取り組みを紹介したい.
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