Japanese
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特集 療養型施設でのリハビリテーション
摂食嚥下リハビリテーション
Dysphagia rehabilitation
菊谷 武
1
Takeshi Kikutani
1
1日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック/大学院生命歯学研究科臨床口腔機能学
1Division of Clinical Oral Rehabilitation, The Nippon Dental University Graduate School of Life Dentistry/Tama Oral Rehabilitation Clinic
キーワード:
摂食嚥下障害
,
ミールラウンド
,
代償的アプローチ
,
環境改善的アプローチ
Keyword:
摂食嚥下障害
,
ミールラウンド
,
代償的アプローチ
,
環境改善的アプローチ
pp.1125-1129
発行日 2017年11月10日
Published Date 2017/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201146
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療養型施設での摂食嚥下リハビリテーションの目的
療養型施設では,加齢やさまざまな疾患により認知機能の低下や日常生活動作(activities of daily living;ADL)を低下させている者が多い.これに伴い,摂食嚥下機能に関する問題も生じ,誤嚥性肺炎や窒息などの危険性も増加する.誤嚥性肺炎が発症した場合,さらなるADLの低下や認知機能の低下を招き,ひいては生命予後にも影響を与える.摂食機能の低下に伴って栄養状態が悪化している者も多くみられ,誤嚥のリスクの回避や栄養改善は,高齢者で多くみられる誤嚥性肺炎の予防に貢献する.また,摂食機能の低下により,食物誤嚥の回避や低栄養の改善を目的に胃瘻などの経管栄養に至る者も多く,最期まで口から食べたいという思いを実現できない場合もある.施設入居高齢者に対するリハビリテーションの目的は,誤嚥性肺炎予防であり,ひいては最後まで口から食べことへの支援となる.
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