学会印象記 第38回日本臨床衛生検査学会総会
旅をする楽しみ,旧知に会える楽しみ
横澤 光博
1
1東京共済病院臨床検査部
pp.1208
発行日 1989年8月1日
Published Date 1989/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205681
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「思いやりと未来を拓く臨床検査を」,「追究と追求」の継承テーマのもとに第38回日本臨床衛生検査学会総会は4月28(金)〜30日(日)の3日間,郡山市において開催された.学会参加者総数6868名,式典入場者総数1600名を数え,例年どおりのマンモス学会となった.また,県立総合体育館の展示室入場者総数は14037名,展示参加業者数148社,コマ数1022で,大変な盛況であった.
会場には市民文化センター,視聴覚センター,公会堂,県立総合体育館,善導寺文化センターの5施設を利用して10会場が設営された.講演は学会長講演および招待講演の2題であった.シンポジウムは4題あり,血清,血液,生理,臨床情報システム部門からのそれぞれ「自己免疫疾患における臨床検査の諸問題」,「血液凝固因子とインピーダンス」,「ドプラー超音波検査に関する諸問題」,「臨床検査室におけるパーソナルコンピュータの利用とその対応」であった.パネルディスカッションは病理・細胞の「乳腺疾患における病理学的検査の進歩」,一般の「便潜血反応の諸問題」,公衆衛生の「最近注目されている感染症の疫学と臨床検査」,臨床化学の「電解質,特にNa,K,Clをめぐる諸問題」,微生物の「臨床検査で注目すべき病原微生物の検査法」の4題であった.教育カンファレンスは輸血部門の「成分輸血をめぐる諸問題」で,その他指定演題2題「新生児における超微量検査」,「誘発電位検査」の今日的な最先端のテーマであった.シンポジウム,パネルディスカッションのテーマはその時代を反映している,一般演題は581のポスターセッションで座長制であった.
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