- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
事例提示
Aさん,80代後半,女性.要介護 3,身長 145cm,体重 38kg.寝たきり度 B2,認知症自立度 Ⅱa
病歴:3年前に股関節,膝関節の痛みが強まり歩行困難となって以降,車いす生活を送っている.立ち上がりや移乗動作は軽介助を要する.同年リハが介入するが,身体を動かすと痛みが強く,半年で終了した.2年前の秋,ろれつが回らなくなり,以降立ち上がり,移乗動作が全介助となる.医療機関は未受診.昨年秋,再びリハ介入.血圧 180/100前後,脈拍 100/分.仙骨部に発赤あり.皮膚科で処方されたジメチルイソプロピルアズレンを塗布していたが,12月に黒色痂皮が認められスルファジアジン銀を塗布.2019年1月にめまい・嘔吐があり,食事もとれなくなり3週間ほど入院した.入院時のMRI検査では原因は不明
現病歴:糖尿病,高血圧,めまい,股関節炎
生活歴:洋裁学校の教員をしていたが結婚を機に退職.専業主婦として2人の子どもを育てた.現在は60代の娘と二人暮らし.日中は食事前後に車いす上でテレビを観て過ごすが,その他の時間は臥床傾向にある.主介護者は娘で介護には積極的だが,今以上に時間を割く余裕はない.ADL全介助で介護負担は大きい
居住環境:一軒家,持ち家.福祉用具として,車いす,ベッド,シャワーチェア,スライディングボードを利用
性格:新しいことや環境の変化に弱い
趣味・関心:洋裁,庭の手入れや鑑賞.仲のよい友人以外との交友関係は少ない.リハ中は育児についてお話しすることが多い
処方薬(朝-昼-夕-就寝前):アジルサルタン錠(高血圧症剤)20mg×1 1-0-0-0,アスピリン錠(抗血小板剤)100mg×1 1-0-0-0 2019年2月,グリメピリド錠(糖尿病剤)1mg×1 1-0-1-0,ミグリトール錠(糖尿病剤)50mg×3 1-1-1-0,ランソプラゾールOD錠(消化器用剤)30mg×1 0-0-1-0,アログリプチン安息香酸塩錠(糖尿病剤)25mg×1 1-0-0-0,アムロジピンベシル酸塩OD錠(高血圧症剤)2.5mg×2 1-0-1-0,デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏(外用副腎皮質ホルモン剤),ヘパリン類似物質油性クリーム(抗炎症血行促進剤),アルプロスタジルアルファデクス軟膏(皮膚潰瘍治療剤),オキシテトラサイクリン塩酸塩/ポリミキシンB硫酸塩軟膏(複合抗生物質製剤),トラフェルミンスプレー(皮膚潰瘍治療剤)
Copyright © 2019, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.