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日本老年看護学会設立20周年記念特集:19年間の歩み
老年看護学と高齢者の生活
The Academy of Gerontological Nursing & the Life Review for Elderly
山幡 信子
1
Nobuko Yamahata
1
1元 福岡県立大学
pp.36-37
発行日 2015年3月30日
Published Date 2015/3/30
- 販売していません
- Abstract 文献概要
1.老年看護を志すきっかけ
私は,父が60歳ごろに生まれたこともあり,高齢者というのはこういうものであると何となく分かっていました.だから高齢者のなかに入るとくつろげる,そういう子どもでした.不思議なことにどこへ行っても,高齢者に対し非常に親しみを感じましたし,“ああ,たいへんだな”という気持ちだけではなく,“愛情”みたいなものをもっていました.ですから,看護学を教えることになったとき,「老年看護学」というものがあるならやってみたいし,勉強したいという気持ちになったのです.それがきっかけです.
私は老年看護学のなかで,これという専門をもっていません.あえていうとすれば,“コミュニケーション”になるかもしれません.研究,教育を通してそれほど大きなことをしているとは思っていませんが,その人の人間性を総体的にとらえ,理解し,接すること.つまり,人間理解が大切であると思いやってきました.なぜなら,(老年看護であっても)看護は人間理解をしないと.高齢者の話や声をしっかり聞いて看護していくことが,老年看護の基本であると思います.
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