特集 現代の食生活
老年期の食生活
藤田 美明
1
Yoshiaki FUJITA
1
1東京都老人総合研究所栄養学研究室
pp.446-449
発行日 1988年7月15日
Published Date 1988/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207720
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はじめに
近年の医療技術の高度な発達と衛生環境の整備そして食生活の改善は,日本人の平均寿命の延長に大きく貢献してきた.昭和62年簡易生命表による日本人の平均余命は,男子75.23歳,女子80.93歳に達している.また総人口に占める65歳以上老年者の比率は,すでに10%をわずかに越え,西暦2020年ごろには20〜25%に達すると推定されている.
このような高齢化社会の中で,精神的・肉体的に健康で豊かな老年期生活を過ごす上で,食生活の果たす役割は極めて大きい.本稿では,老年者の食生活改善に関係するいくつかの要因について考察を加えてみたい.
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