Japanese
English
研究ノート
夫と死別した高齢女性の悲哀の仕事—サポートグループにおける参加者の語りから
Grief Work with Elderly Widows : Their Narratives in the Support Group
池田 紀子
1
,
奥野 茂代
1
,
岩崎 朗子
1
Noriko Ikeda
1
,
Shigeyo Okuno
1
,
Akiko Iwasaki
1
1長野県看護大学
1Nagano College of Nursing
キーワード:
高齢女性
,
死別
,
悲哀の仕事
,
サポートグループ
,
elderly widows
,
bereavement
,
grief work
,
support group
Keyword:
高齢女性
,
死別
,
悲哀の仕事
,
サポートグループ
,
elderly widows
,
bereavement
,
grief work
,
support group
pp.36-43
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
本研究は死別した高齢女性のサポートグループにおける悲哀の仕事について,参加者の語りから明らかにすることを目的とした.夫と死別した高齢者女性に対し,1回2時間,計10セッションのサポートグループにおける参加者の語りの内容を分析した.その結果,大きく6カテゴリーに分けられた.①夫の介護と看取り,②夫への思慕,罪悪感,怒り,③抑うつ,④家族や友人の中での孤独と傷つき,⑤あきらめから受け入れへ,⑥これからの人生に向けての生活の再構築,であった.またこれらのテーマは死後数か月から1年以上を経ても,その量や質を変化させながらも,つねに同じように語り続けられ,これらは重層的に関連しつつ悲哀の仕事を促進させた.サポートグループにおいて自由に自発的に自らの悲しみについて語ることやファシリテーターや参加者同士の相互関係により悲哀の仕事が促進することが明らかになり,また仲間との出会いや,今後の地域での交流への発展の可能性が示唆され,グループの果たす意味を明らかにすることができた.
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