Japanese
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特集 死別にまつわる心理的苦痛—背景理論からケアおよびマネジメントまで
死別による悲嘆をケアすることの大切さ
The Importance of Bereavement Care
坂口 幸弘
1
Yukihiro Sakaguchi
1
1関西学院大学人間福祉学部人間科学科
1School of Human Welfare Studies, Kwansei Gakuin University, Hyogo, Japan
キーワード:
死別
,
bereavement
,
悲嘆
,
grief
,
死別ケア
,
bereavement care
,
悲嘆の医学化
,
medicalization of grief
Keyword:
死別
,
bereavement
,
悲嘆
,
grief
,
死別ケア
,
bereavement care
,
悲嘆の医学化
,
medicalization of grief
pp.1581-1586
発行日 2022年12月15日
Published Date 2022/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206796
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抄録 死別による通常の悲嘆は正常な反応である一方,病理性の高い悲嘆が新たな精神障害として位置づけられ,死別に伴い,他の精神疾患や自殺,死亡のリスクが高まることも知られている。遺された者のニーズやリスクは個人差が大きく,決して均一ではない。そのため適切にアセスメントし,それらに応じた多層的なケアを提供することが重要となる。死別を経験した人へのケアは精神保健の専門家のみが担うものではなく,身近な人によるインフォーマルなサポートから治療的介入まで,それぞれの立場で果たすことのできる役割がある。今後,遺された者のニーズやリスクに応じた多様なサービスやサポートを,必要とする人すべてが受けられる体制を構築していく必要がある。
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