Japanese
English
研究ノート
痴呆の人の体験に基づいたケア
Person-Centered Care Based on a Person's Experiences of Dementia
沖田 裕子
1
,
永田 久美子
2
Yuko Okita
1
,
Kumiko Nagata
2
1神戸大学大学院医学系研究科保健学専攻
2高齢者痴呆介護研究・研修東京センター
1Faculty of Health Sciences, Graduate School of Medicine, Kobe University
2Tokyo Dementia Care Research and Training Center
キーワード:
痴呆の人
,
痴呆の人の体験をもとにした痴呆ケア
,
当事者中心のケア
,
person with dementia
,
provide care based on dementia person's experiences of
,
person-centered care
Keyword:
痴呆の人
,
痴呆の人の体験をもとにした痴呆ケア
,
当事者中心のケア
,
person with dementia
,
provide care based on dementia person's experiences of
,
person-centered care
pp.44-53
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
本研究の目的は,クリスティン・ブライデンさんの講演とインタビューをもとに,痴呆の体験者が訴えようとしている内容についてケア専門家の立場から分析を行い,体験として伝えたいことを,より明確にケアと関連づけることである.講演内容とインタビューは,Ⅰ.診断直後の体験・状況,Ⅱ.痴呆の人が置かれている状況,Ⅲ.痴呆の人が体験していること,Ⅳ.痴呆の人が求める痴呆ケア,の4つの大カテゴリーに分類することができた.これらの分析から,痴呆の人には痴呆症状の自覚と自分らしさの危機があること,新しい生き方を発見していること,行動障害は自分なりに対処している結果であること,場所・感覚機能・記憶に混乱があるなどがわかった.そして,クリスティンさんは,これらの体験に対し,それぞれのケアを求めていた.痴呆ケアは,痴呆の人の体験を知り,彼女たちの気持ちを汲んで実施していくことが重要であると再認識した.
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