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【緊急レポート】
平成24年5月6日に発生した竜巻災害における継続調査報告
Report: An ongoing survey on the tornado disaster of May 6, 2012
立垣 祐子
1
,
深谷 真智子
2
,
城戸口 親史
3
Yuko Tategaki
1
,
Machiko Fukaya
2
,
Chikashi Kidoguchi
3
1明石市基幹相談支援センター
2神奈川県看護協会
3山梨県立大学
pp.94-97
発行日 2013年12月25日
Published Date 2013/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200012
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1.はじめに
地球温暖化に関連した気象の変化に伴い、記録的な豪雨や竜巻災害が日本各地で経験されるようになってきた。最近の竜巻災害については、平成25年9月2日に埼玉県さいたま市、越谷市、北葛飾郡松伏町、千葉県野田市、茨城県坂東市で発生したF2級の竜巻がある。災害の特徴としては、短時間に発生し、竜巻の進路に沿って限局した範囲に大きな被害をもたらすことが挙げられる。健康被害、心理的ダメージ、家屋被害による経済的損害等、生活に与える影響は計り知れない。
災害看護の分野において、竜巻災害について本格的に検討されはじめたのは2008年以降(渡邊他,2008)であり、今後さらに災害特性を踏まえた支援のあり方について、深めていく時期にあるように思う。
筆者らは、平成24年5月6日に発生した竜巻災害について、発災3週間後に初動調査を実施した(立垣他,2013)。この竜巻は、平成24年5月6日昼頃、栃木県真岡市、茨城県常総市、筑西市において、ほぼ同時刻に発生し、そのうち茨城県常総市で発生した竜巻は、藤田スケールでF3(5秒間の平均風速が秒速70〜92メートル)と推定されている。これは国内での観測史上最強級であり、稀に見る甚大な被害を生じた竜巻であった。
今回は、中・長期的視点から被災者の生活や支援者の活動の実態を捉えるため、前回の調査に引き続き、発災後約10ヶ月を経過した平成25年3月11日に再度、現地に赴き調査を実施した。
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