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緊急レポート
平成26年8月20日未明からの大雨による広島土砂災害における初動調査報告
A Report on the preliminary survey of Hiroshima landslide disaster caused by heavy rain stated from the pre-dawn of August 20, 2014
渡邊 知恵
1
,
立垣 祐子
2
Tomoe Watanabe
1
,
Yuko Tategaki
2
1日本赤十字広島看護大学
2兵庫医療大学
キーワード:
土砂災害
,
災害調査
,
災害看護
,
the landslide disaster
,
disaster survey
,
disaster nursing
Keyword:
土砂災害
,
災害調査
,
災害看護
,
the landslide disaster
,
disaster survey
,
disaster nursing
pp.68-73
発行日 2016年5月31日
Published Date 2016/5/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200458
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1.はじめに
日本災害看護学会ネットワーク活動調査・調整部は、ネットワーク活動委員会の一組織として、国内で発生した災害の被災状況や看護活動のニーズについて、調査・情報収集活動を行っている。
私たちは、本活動の一つとして、平成26年8月20日未明に広島県で発生した大規模土砂災害について、発災から約2か月経過した平成26年10月14日に調査を実施した。
この土砂災害の発生地域は、かつて広島市内のベットタウンとして開発が進んだ地域であったが、一方で「真砂土」という土壌の性質を持ち、土砂災害の警戒地域として指摘されてきた地域でもある。
最終的な人的被害として、死者74名、重傷者8名、軽傷者36名という深刻な被害が明らかとなった。住家被害も4,559件にのぼり、限局した地域で深刻な被害が生じている。
被害が拡大した理由として、夜間の急激な雨量で避難が困難だったこと、また避難経路を絶たれたこと等が指摘されており、避難時の課題を考えさせられる災害でもあったといえる。
一般に、土砂災害の健康被害としては、外傷や感染症の発生等が危惧される。今回の調査では実際に住民の方々にどのようなことが起こり、看護者や支援者がどのように対応したかを明らかにするために調査を行ったので報告する。
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