Japanese
English
緊急レポート
平成28年熊本地震における日本災害看護学会ネットワーク活動調査・調整部の初期調査
Initial survey of the Japan Society of Disaster Nursing Network Activity Survey Coordination Department at the 2016 Kumamoto Earthquake
立垣 祐子
1
,
松清 由美子
2
,
石井 美恵子
3
,
渡邊 智恵
4
Yuko Tategaki
1
,
Yumiko Matsukiyo
2
,
Mieko Ishii
3
,
Tomoe Watanabe
4
1兵庫医療大学
2久留米大学
3東京医療保健大学
4日本赤十字広島看護大学
キーワード:
災害看護
,
熊本地震
,
初期アセスメント
,
disaster nursing
,
Kumamoto Earthquake
,
initial assessment
Keyword:
災害看護
,
熊本地震
,
初期アセスメント
,
disaster nursing
,
Kumamoto Earthquake
,
initial assessment
pp.43-49
発行日 2017年5月31日
Published Date 2017/5/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200472
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
1 .序論
2016年4月に発生した熊本地震から1年が経過した.4月14日に発生したマグニチュード6.5の熊本地震では,同県益城町で震度7,熊本市内で震度6弱を記録し,県内広域に甚大な被害を及ぼした.また,今回の地震の特徴として,2日後の4月16日にマグニチュード7.3,震度7の本震が発生し,以後,震度5を超える余震の頻発により,被害状況,生活不安等がさらに深刻となったことが挙げられる.
日本災害看護学会(以下,「本学会」)では,2016年4月14日21時26分の地震発生直後から理事長,副理事長,ネットワーク活動委員長による情報収集や状況査定,および対応の協議が重ねられた.
平行してネットワーク活動調査・調整部(「以下,「調査・調整部」)では,発災直後から被害の実態と医療や行政機能の状況把握するための情報収集を報道やインターネットにて開始し,被災地の情報を4回の報告書にまとめた.本学会では,これらの調査報告をもとに発災翌日の4月15日9時過ぎに先遣隊派遣が決定され(山本,2016),さらにその後,熊本プロジェクトが立ち上がった.本学会における熊本地震における活動は,結果として,東日本大震災での調査活動(山田ら,2011)に類する規模となった.また,熊本県における本学会の調査活動は,平成24年九州北部豪雨災害(酒井ら,2013/中信ら,2013)に引き続き,2度目の活動となった.
本稿では,ネットワーク活動調査・調整部の初期調査活動を振り返り,初期調査活動の可能性や今後の課題について検討する.
Copyright © 2017, Japan Society of Disaster Nursing All rights reserved.