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委員会報告
日本におけるがん看護研究の優先性—2016年日本がん看護学会会員によるWeb調査—教育・研究活動委員会報告(平成27〜28年度)
Research Priorities of Oncology Nursing in Japan: The Website Survey by Member of Japanese Society of Cancer Nursing in 2016
鈴木 久美
1
,
林 直子
2
,
藤田 佐和
3
,
小笠 美春
4
,
樺澤 三奈子
4
,
府川 晃子
4
,
上杉 和美
2
,
奥 朋子
2
,
菊内 由貴
1
,
庄司 麻美
5
,
橋口 周子
2
,
小松 浩子
6
Kumi Suzuki
1
1平成27〜28年度日本がん看護学会教育・研究活動委員会 担当理事
2平成27〜28年度日本がん看護学会教育・研究活動委員会 委員
3平成27〜28年度日本がん看護学会教育・研究活動委員会 委員長
4平成27〜28年度日本がん看護学会教育・研究活動委員会 実行委員
5平成28年度日本がん看護学会教育・研究活動委員会 委員
6平成27〜28年度日本がん看護学会 理事長
pp.57-65
発行日 2017年12月31日
Published Date 2017/12/31
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Ⅰ.研究の背景と意義
日本のがん罹患率は増加の一途をたどっており,2人に1人ががんになる時代となった.がん対策の充実を目指して2007年からがん対策基本法が施行され,「がんに関する研究の推進と研究成果の普及」「がん医療の均てん化の促進」「がん患者の意向の尊重」を基本理念1)とし,がん対策が総合的かつ計画的に推進されている.がん早期発見のためのがん検診の勧奨,画像診断や病理組織診断に基づく個別化された集学的治療,多種多様な臨床試験の実施,診断期からの緩和ケアの推奨,在宅緩和ケアの推進など,この10年でがん患者や家族を取り巻くがん医療はめまぐるしく変化し,複雑化している.
また,がん医療の進歩に伴い早期がんの治癒率が高まり,がんサバイバーが増加しているが,生存率が上昇してもなお,がん患者や家族のがんによるストレスは計りしれない.がん患者は,再発・転移への不安,死への恐怖,治療の有害事象に伴う身体的苦痛,人間関係の悩み,日常生活の変化,経済的問題2)など多くの困難に直面している.
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