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研究報告
肝細胞がん患者のがん治療開始時からターミナル期までにおける疾病受容体験と看護支援
Illness Acceptance Experience and Nursing Support from the Initiation of Treatment until the Terminal Period in Patients with Hepatocellular Carcinoma
山田 隆子
1
,
名越 恵美
2
,
藤野 文代
3
Takako Yamada
1
,
Megumi Nakoshi
2
,
Fumiyo Fujino
3
1岡山県立大学保健福祉学部看護学科
2吉備国際大学保健科学部看護学科
3岡山大学大学院保健学研究科
1Department of Nursing, Okayama Prefectual University
2Department of Nursing, School of Health Sciences, Kibi International University
3Graduate School of Health Scienses, Okayama University
pp.41-46
発行日 2008年12月25日
Published Date 2008/12/25
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Ⅰ.はじめに
2003年「第3次対がん10か年総合戦略」1)の策定により,国をあげてがん対策に総合的かつ重点的に取り組む中,疾患・治療を通しその特徴を理解した看護分野としての専門的介入が必要である.2005年肝細胞がん(以下,肝がん)による死亡者数は約3万4千人1)と比較的多く,がんの早期発見や治療の進歩に伴い,生命予後は格段に延びているものの,今後も減少しないと予測され2),よりよい療養生活となるような看護師の専門的役割は大きい.肝がん看護での先行研究3)〜5)では,C型肝炎由来の肝がんの患者を対象にした療養生活が明らかになった.しかし,ターミナル期の患者の療養生活体験は明らかにされていない.本研究は,C型肝炎由来に限局せず肝がんを発症した患者を研究参加者とし,『がんサバイバーシップ』の4つの季節の理論6)を考慮し,その全過程にあたると考えられる[がん治療開始時]から[ターミナル期]までの期間に焦点を当て,この期間の療養体験を明らかにし看護の示唆を得ることを目的とした.
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