特集 意思決定支援 ~患者の“決める”を支援する考えかたと実践のポイント~
がん治療開始時期における意思決定支援
稲村 直子
1
Naoko INAMURA
1
1国立がん研究センター中央病院/がん看護専門看護師
pp.222-225
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_222
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はじめに
がんと診断された患者・家族は検査結果に基づき,医師から治療方針が提示され,治療選択となるが,患者・家族の年齢,生活背景,治療についての情報量などによって,がん治療に対するとらえかたは千差万別であり,選択のための整理の方法もさまざまである.したがって,医療者は,患者・家族が治療をどのようにとらえており,治療を受けることで生活がどのように変わっていくかイメージができているかを確認しながら意思決定を支援していく必要がある.
本稿では,治療選択に迷う事例を提示し,意思決定支援のポイントを整理し,多職種での支援のありかたと看護師の役割について考えていきたい.
© Nankodo Co., Ltd., 2020