Japanese
English
研究報告
女子大学生のダイエット行動に及ぼす影響要因
Dieting Behavior and the Desire to be Thinner Among Nursing College Students: Predisposing Factors Differentiating Dieters and Nondieters
溝口 全子
1
,
松岡 緑
2
,
西田 真寿美
3
Masako Mizoguchi
1
,
Midori Matsuoka
2
,
Masumi Nishida
3
1大分県立看護科学大学
2佐賀医科大学医学部看護学科
3神戸市看護大学
1Oita university of Nursing and Health Sciences
2Saga Medical School
3Kobe City College of Nursing
キーワード:
ダイエット行動
,
痩せ願望
,
看護大学生
,
dieting behavior
,
desire to be thinner
,
nursing college students
Keyword:
ダイエット行動
,
痩せ願望
,
看護大学生
,
dieting behavior
,
desire to be thinner
,
nursing college students
pp.92-102
発行日 2000年11月30日
Published Date 2000/11/30
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
要旨
本研究の目的は,女子大学生のダイエット行動において,比較的緩やかなダイエット行動をとる人,健康をも脅かすような過激なダイエット行動をとる人の背景に何が関与しているのか,各々の行動に及ぼす影響要因の違いについて明らかにすることであった.調査では,PenderのHealth Promotion Modelの枠組みを参考に,ダイエット行動に関連する要因を(1)個人的因子:生物学的要因(体脂肪率・年齢・家族の肥満),心理学的要因(主観的健康評価・集団回帰傾向・体型不満・ボディイメージ),社会的要因(周囲のダイエット行動者・ダイエットに関する話題の頻度),(2)過去の関連行動:過去のダイエット経験,ダイエット情報の収集,情報源,体型・体重に関する嫌な体験,(3)ダイエット行動に対する特別な認識と感情:痩せ願望,自己効力感と設定し,看護女子大学生203名を対象に調査した.その結果,以下のことが得られた.
1)緩やかなダイエット行動,過激なダイエット行動には共通して痩せ願望が影響していた.
2)緩やかなダイエット行動のみに影響する要因は専門的情報,自己効力感があった.過激なダイエット行動のみに影響する要因は家族の肥満,過去のダイエットの成功体験,体型・体重に関する嫌な体験があった.
3)痩せ願望をもたらす要因では,過去の関連行動,生物学的要因,心理学的要因,社会的要因の順に影響力が強かった.
痩せ願望があっても自己効力感が高ければ,専門的・健康に基づいたダイエット情報を得て,緩やかなダイエット行動をとることが示唆された.今後,自己効力感を高めていくような介入が必要と考えられる.
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