日本看護診断学会第12回学術大会報告 質保証時代における看護診断
【パネルディスカッション】
NANDA看護診断の日本語への翻訳―看護学領域での学術用語を希求して
中木 高夫
1
Takao Nakaki
1
1日本赤十字看護大学
1The Japanese Red Cross College of Nursing
pp.82-85
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100254
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NANDAの看護診断ラベルの翻訳プロセス
NANDA看護診断の日本語訳の原案は,日本看護診断学会看護診断用語検討委員会(以下,用語検討委員会)が作成している.新しい年度版を入手すると,まず中木が下訳を行う.次に,インターネットなどを通じて用語検討委員会の委員に下訳を配布し,フィードバックを求める.フィードバックされた意見をまとめて,ふたたび各委員に送付する.この過程を繰り返し,用語検討委員会で十分に審議して原案を作成する.原案は直近の理事会で審議のうえ承認されると,それを学会ホームページや学会機関誌『看護診断』のほか,日本看護診断学会監訳による『NANDA看護診断―定義と分類』(医学書院) という形で公表している.
用語検討委員会で訳語案を検討するに至ったのは,1990年代に入ってNANDA看護診断への関心が高まったことから,看護診断に関する書籍がたくさん翻訳されるようになったが,当時,定訳がなかったために,訳者によって同じ診断ラベルでも訳が異なるなどの混乱が生じたためである.
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