第14回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム1
糖尿病教育・看護の未来に向けた人材育成
『日々の実践』を生涯のキャリア開発につなぐ組織的支援
黒田 久美子
1
Kumiko Kuroda
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1千葉大学大学院看護学研究科附属看護実践研究指導センター
1The Center For Education and Research in Nursing Practice Chiba University, Graduate School of Nursing
pp.88-89
発行日 2010年3月26日
Published Date 2010/3/26
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1.中堅看護職のキャリア開発上のニーズと『日々の実践』
所属する看護実践研究指導センターは,看護の実践的課題の共同研究や現任の看護職への教育研修を実施する全国共同利用施設の機能をもつ.研修事業の1つである「看護学指導者研修」の受講者は,多くが病棟でリーダー的役割を担い,同僚や看護管理者からたよりにされ,責任を感じながらも負担感を感じ,疲弊している者もいる.しかし,受講を通してブレイクスルーともいえる変化を体験しており,その体験を明らかにする研究結果を紹介し,糖尿病・教育看護における人材育成について述べたい.
「看護学指導者研修」は,看護学生の看護実践を直接指導する看護学教育指導者として必要な実践的指導能力を高め,臨地における看護学教育の充実を図ることを目的とする文科省委託の研修である.看護系大学の臨地実習を受けている病院の実務経験5年以上の看護師を対象とした約3ヶ月の研修である.内容は,講義・演習(対人関係,人間発達論,看護教育,看護管理,看護継続教育,プレゼンテーションなど)であり,さらに学部学生の実習・学内演習への参加(学生や教員への理解を中心とする)と研修後に自施設で実施する計画立案を行い,研修終了後約6ヶ月の時点で成果報告会を実施している.
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