特集 「病院死」を考える
人工呼吸器を止めるとき
高度医療の場で看護婦が果たすべき役割
山本 南生美
1
1神戸市立中央市民病院中央部門担当
pp.1095-1098
発行日 1994年12月1日
Published Date 1994/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901390
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はじめに
当院は,高度先進医療の認可をうけたベッド数1,000床の総合病院である.集中治療部(以下ICU)は最先端の医療機器と高度医療技術をもって,重症の患者を診断・治療することを目的として機能している.ここでは生命尊重を第一とし救命することが最優先される.また科学技術と医療の進歩はめざましく,従来不可能であった治療が可能となり,末期状態にある患者の延命をも可能にした.
その反面終末期医療の多くの部分が「過剰医療」「延命至上主義」「意味のない医療」との批判を受け,市民社会は自衛手段として尊厳死という考えを提起しているのが現代社会である.
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