特集 看護に提言する
看護婦の果たす役割は何か
日野原 重明
1
1聖路加国際病院
pp.22-23
発行日 1973年5月1日
Published Date 1973/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204983
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‘看護とは何か’‘看護学とは何か’ということが,最近数年間,看護指導者のみならず,看護学生の間でもさかんに討議されている.これは,今までの看護に,心が満たされないこと,現実にいわれている看護は,あるべき看護からほど遠くへだたっているのではないかという観点から,ナースによる自己批判とともに,あるべき看護への探求がなされている姿と考える.
しかし,ナースの間では,看護を扱う前に‘看護学’の定義から出発しようという考え方をとっている方が多く,しかも,看護学を‘医学’と相対した概念で位置づけようとする考え方や,その現われとしての日常看護業務の‘ワク’づくりがなされようとするところに,私は大きい問題を感じている.
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