特別論文
看護サービスにおけるコアサービス―専門職看護婦が果たすべき役割
草刈 淳子
1
1千葉大学看護学部看護実践研究指導センター
pp.856-866
発行日 1998年11月10日
Published Date 1998/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902257
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はじめに
広いケアの中で看護を考える必要性
16年前,筆者は「看護サービス」の有形または無形の技術について論じたことがある1).当時,何の反応も示されなかったこのことについて,昨今盛んに論じられるようになったことに,時代の流れを感じている.
医療・看護をめぐる状勢は,世界的に急激,かつ急速に変化しており,各国それぞれに少しでも国民の要望や需要に応えるため,そのあり方を模索している.ICN(国際看護婦協会)による,看護の今日的課題に関する全世界調査結果2)では,看護プロフェッションの主要課題が25項目あげられ,そのうち多かった事項は,看護の質とコスト,人的・物的資源の不足,看護法令,看護婦の報酬と労働条件,看護専門職システムの開発,保健医療の再編などであったという.
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