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特集 意識障害とリハビリテーション医学
7 意識障害における音楽運動療法
Musicokinetic Therapy in Severe Brain Damage
野田 燎
1
Ryo Noda
1
1大阪芸術大学芸術学部初等芸術教育学科芸術療法コース
キーワード:
音楽運動療法
,
抗重力姿勢
,
トランポリン
,
上下運動
,
ドパミン
Keyword:
音楽運動療法
,
抗重力姿勢
,
トランポリン
,
上下運動
,
ドパミン
pp.40-46
発行日 2020年1月17日
Published Date 2020/1/17
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- 参考文献 Reference
要旨 意識障害患者の音楽運動療法は,患者に抗重力姿勢を取らせてトランポリンによる上下運動を行う.この上下運動による刺激は意識中枢を司る脳幹を活性化し,同期した音楽の生演奏を聴かせることで視床下部から大脳辺縁系と大脳皮質に投射する視床下部賦活系を賦活し,モノアミン系神経伝達物質の産生を促す.生命維持と高次脳機能の両方を活性化する療法であり,障害部位の修復や回復に必要な神経活性を促す.音楽運動療法の特徴は,録音音楽ではなく生演奏を主体として共感・共有空間での快感を得る方法を基本とすることであり,特別な思いや感情を誘発し,新たな記憶や認識に必要な神経回路の発達を促し,さらなる意識形成を促すリハビリテーション医療である.
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