Japanese
English
紹介
遷延性意識障害患者に優しい脳リハビリテーション;音楽運動療法―“心地よさ指数”を指標に
Music-exercise therapy: Gentle brain rehabilitation therapy to the consciousness disorder patients: using a comfortableness index.
後藤 幸生
1
,
野田 燎
2
,
前田 行雄
3
,
仲野 美奈子
4
,
加藤 芳司
4
Yukio Goto
1
,
Ryo Noda
2
,
Yukio Maeda
3
,
Minako Nakano
4
,
Yoshiji Kato
4
1愛知医科大学
2大阪芸術大学芸術計画学科
3石切生喜病院脳神経外科
4名古屋共立病院リハビリテーション課
1Aichi Medical University
2Music Therapist: Arts Planning Division, Osaka University of Arts
3Departement of Neuro-surgery, Ishikiri-Seiki Hospital
4Departmemt of Rehabilitation, Nagoya Kyoritsu Hospital
キーワード:
音楽運動療法
,
心地よさ指数
,
心拍変動周波数解析
,
1/fゆらぎ
,
遷延性意識障害
Keyword:
音楽運動療法
,
心地よさ指数
,
心拍変動周波数解析
,
1/fゆらぎ
,
遷延性意識障害
pp.269-273
発行日 2001年3月10日
Published Date 2001/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109446
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はじめに
近年,患者の心を重視した医療が強く求められ,身体の不自由な方達を対象にしているリハビリテーションの領域でも何か新しい工夫が求められている.
本稿では,脳卒中,脳外傷後の遷延性意識障害による認知障害や不全型植物状態の患者を対象に,新しい脳リハビリテーションとして行われている音楽運動療法1)を紹介する.この新しい考え方に基づくリハビリテーションは,適応を選べば,回復不可能とされる脳神経障害に対して臨床的な効果があると思われる.これまでにわれわれは,科学的な検討として,脳波,脳血流などの大脳機能と心拍リズム解析による自律神経機能の測定を行い,報告してきた2-5).ここでは,この新しい音楽運動療法の理念と,遷延性意識障害患者の心,情緒面を客観的な指標として数値化した“心地よさ指数”の利用法を紹介する.
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