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特集 リハビリテーション治療戦略における痙縮治療の意義
1 脳卒中後痙縮のマネジメントと治療
Management and Treatment of Post Stroke Spasticity
笠原 隆
1
,
正門 由久
1
Takashi Kasahara
1
,
Yoshihisa Masakado
1
1東海大学医学部専門診療学系リハビリテーション科学
キーワード:
痙縮
,
上位運動ニューロン症候群
,
多職種連携チーム
,
リハビリテーション治療
Keyword:
痙縮
,
上位運動ニューロン症候群
,
多職種連携チーム
,
リハビリテーション治療
pp.448-452
発行日 2018年6月18日
Published Date 2018/6/18
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 痙縮は,上位運動ニューロン症候群中の陽性徴候の1つである.上位運動ニューロン症候群では,痙縮,痙性姿勢異常など筋の過活動が起きる一方,運動麻痺による不動が二次的に筋骨格系に変化を及ぼし,筋粘弾性の変化,拘縮,関節の構造変化などが生じ,相乗的に病態を悪化させる.治療の目的は,この病態の過程を断ち切ること,すなわち過剰な筋活動を抑制し,筋の短縮および拘縮を予防・軽減することである.
それには,患者,家族を含めた多職種連携チームによる「マネジメント」のもとに,包括的に「治療」を進めることが必要となる.すなわち,痙縮に悪影響を及ぼす要因の排除,定期的なリハビリテーション治療の実施を前提に,ボツリヌス治療,筋弛緩薬の内服,ITB療法などを組み合わせて対処していくことが効果的である.
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