Japanese
English
特集 リハビリテーションにおける治療法Update
痙縮と不随意運動の神経ブロック療法
Nerve Block Therapies for Spasticity and Involuntary Movements.
都丸 哲也
1
,
正門 由久
1
,
千野 直一
1
Tetsuya Tomaru
1
,
Yoshihisa Masakado
1
,
Naoichi Chino
1
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
フェノールブロック
,
MAB療法
,
ボツリヌス治療
,
痙縮
,
ジストニア
Keyword:
フェノールブロック
,
MAB療法
,
ボツリヌス治療
,
痙縮
,
ジストニア
pp.241-247
発行日 2000年3月10日
Published Date 2000/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109183
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はじめに
痙縮とは中枢神経性運動障害の際にみられる筋緊張の亢進状態のひとつであり,相動性筋伸張反射の病的亢進状態として定義される1-3).一方,不随意運動とは骨格筋が自分の意思とは無関係に収縮することによって起こる無目的な運動のことを指し,痙攣発作や痙縮によるクローヌスなどとは区別される.痙縮や不随意運動では筋緊張が病的に亢進しており,これにより随意運動が阻害され,ADLや社会生活の低下が引き起こされる.
これらの筋緊張の病的亢進状態を軽減させる治療法の1つとして神経ブロック療法がある.本論文では,そのなかで古くから用いられているフェノールブロックをはじめ,最近話題になっているMAB療法やボツリヌス治療に関して解説したい.
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