第46回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/静岡 《シンポジウム》脳卒中リハビリテーションの展開―座長/園田 茂・原 寛美
脳卒中患者の復職に対するリハビリテーション科医の関わり「13分野労災疾病等研究の知見より」
田中 宏太佳
1,2
,
豊永 敏宏
1,3
1独立行政法人労働者健康福祉機構勤労者リハビリテーション研究センター
2中部労災病院リハビリテーション科
3九州労災病院勤労者予防医療センター
pp.364-368
発行日 2010年6月18日
Published Date 2010/6/18
- 販売していません
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
疾患や外傷の回復による日常生活動作(ADL)の改善に加えて,可及的速やかに職場復帰を果たすことは勤労者・いわゆる労働年齢にある障害者において生活の質(QOL)獲得の大きな部分を占め,また社会においても価値が大きいと思われる.
2004年4月に,厚生労働大臣から労働者健康福祉機構に対して労災病院が重点的に担う13分野の労災疾病等の1つとして「職場復帰のためのリハビリテーション」の研究・開発,普及を行うことが提示された.
具体的な課題として「円滑な職場復帰を図るために,それぞれの患者の障害の状況,職場での作業内容等に対応した職場復帰プログラムに基づくリハビリテーション医療が必要である」とされ,各労災病院を横断的に組織化された勤労者リハビリテーション研究センターが設置され労災病院で治療された脳卒中を対象に調査研究が行われることになった1,2).
Copyright © 2010, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.