調査報告
介護保険施設における言語聴覚療法の現状と課題―「言語聴覚士の臨床に関するアンケート2003」実態調査報告
中村 やす
1
,
高橋 育子
2
,
山本 弘子
3
,
上杉 由美
4
,
山口 勝也
5
,
黒羽 真美
6
,
末岡 広光
7
,
倉永 史俊
8
1調布市社会福祉協議会総合福祉センター地域福祉推進課
2特定非営利活動法人(NPO法人)地域リハ実践プロジェクトりらいふ
3東京都多摩老人医療センターリハビリテーション科
4河北総合病院リハビリテーション科
5医療法人財団新誠会たいとう診療所
6介護老人保健施設マロニエ苑リハ室
7介護老人保健施設国立あおやぎ苑リハビリテーション部
8公立みつぎ総合病院リハビリテーション科
pp.41-47
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100023
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Ⅰ.はじめに
2000年4月に「在宅重視」と「自立支援」を理念として介護保険制度が開始となり,2003年4月の介護報酬改定では個別リハビリテーションが設定され,リハビリテーション機能がますます評価されるようになった.さらに,2005年4月には介護保険開始から5年経過後の見直しが予定されている.医療保険においても入院期間の短縮が進み,回復期リハビリテーション病棟の設置や診療報酬の改定が相次いで行われ,在宅生活を支える地域リハビリテーションの環境整備が急ピッチで進められている.また,言語聴覚士を取り巻く制度上の環境も急速に整いつつあり,言語聴覚士は医療・介護・保健・福祉・教育の各分野でリハビリテーションチームの一員としての役割を果たすことが期待されている.
このような状況を踏まえ,日本言語聴覚士協会学術研究部地域リハビリテーション小委員会では,言語聴覚障害の地域リハビリテーションの実態を把握し,現在の問題点と今後の課題を探ることを目的として会員を対象としてアンケート調査を実施したので,結果を報告する.
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