調査報告
学校教育における言語聴覚士の関わりについての調査報告
岡崎 宏
1
,
中澤 久夫
2
,
市之瀬 博子
3
,
高橋 育子
4
,
移川 保司
5
1栃木県立栃木養護学校
2新田塚医療福祉センター福井総合病院
3立川市立第七小学校ことばの教室
4地域リハ実践プロジェクトりらいふ
5国際メディカルテクノロジー専門学校
pp.172-177
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100133
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
Ⅰ.はじめに
平成19年4月に学校教育法の一部が改正され,従来の「特殊教育」に代わって,幼稚園や小・中・高等学校の通常学級に在籍するLD・ADHD・高機能自閉症など,発達障害のある幼児・児童・生徒も対象にする「特別支援教育」が本格的にスタートした.
これに先立って,平成14年に小・中学校を対象に行われた「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国調査」では,通常の学級において学習面か行動面で著しい困難を示す子の割合は6.3%で,特殊教育を受けている児童・生徒(1.477%)を合わせると約7.8%の児童・生徒(調査時で約87万人と推定)について,特別な教育的支援が必要とされていることが示唆された.また平成17年12月の中央教育審議会による「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」(答申)では「言語聴覚士等の外部の専門家の総合的な活用」と明示されており,言語やコミュニケーションの専門家である言語聴覚士が,専門職として関わることが求められている.
今回,日本言語聴覚士協会職域委員会では,学校教育における言語聴覚士の関わりについて2つのアンケート調査を実施したので,報告する.
Copyright © 2007, Japanese Association of Speech-Language-Hearing Therapists. All rights reserved.