連載 のまりーの「ダンスの時間」・第6回【最終回】
インクルーシブダンス
野中 真理子
pp.458-459
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003201147
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58歳10カ月からイタリア語の勉強を始めた。先日還暦になったから1年と2カ月間一生懸命やってきたわけだ。しかしいまだモンテビアンコ(=モンブラン:ヨーロッパアルプス最高峰4,810m)の1合目あたりだ(泣)。スタート時点ですでに記憶力も理解力も衰退しきっていたので,覚えるのがホント大変(泣)。ラテン語をご先祖様とするイタリア語は,1つの動詞が人称と時制などに応じて66通りにも変化する! もしかしてもっとたくさんなのかもしれないが,モンテビアンコ1合目の私はこの数を見ただけで倒れそうなのだ(泣)。これを間違えると正確には通じない。さらに名詞が男性名詞と女性名詞に分かれており(注:花は男性名詞,戦いは女性名詞という具合に,言葉の意味と性別はなんの関連性もない;泣),そいつを修飾する形容詞やら何やらの語尾も変化させる決まりだ(泣)。何もかも覚えられなさすぎる。やっと読めるようになった単語も,書くとつづりを間違えるし,会話で応用できない(泣)。生まれて初めてこんなにめんどくさい勉強をしている。
で,なぜそれでもがんばっているかというと,イタリア料理が好きというのもあるが,イタリアに長期滞在して取材したい目的があるからだ。映像の海外ロケと編集の場合,基本的にはプロの通訳と翻訳のスタッフをお願いする。プロの仕事は素晴らしい。しかし予算も必要だ。常に予算の少ない仕事をしている私の場合,倹約のためには,多少なりとも自分でインタビューしたり,翻訳したりできればグ〜ではないか♥ と考えたわけだ。
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