インクルーシブ社会の実現に向けて

学校で働くOT

　高校の図書室で出会った『スウェーデンの作業療法士—大変なんです！でも最高に面白いんです』（河本佳子・著，新評論・刊，2000）の中で初めて作業療法を知った．OTのスペシャリティについて，高校生にもわかりやすく，とても魅力的に書かれている．

　印象深かったのは，スウェーデンの統合教育（インテグレーション）を行う学校にOTがいるということ．肢体不自由児が通う普通学校では，OTは個別のリハを行うだけでなく，授業の際にリーダー的役割を担うこともあるらしい．また，地域のリハセンターのOTは頻回に学校訪問して，教員への援助や指導を行っている．そして教員は子どもと一緒にリハセンターを訪れるといった，医療と教育とを合体させたシステムがつくられている．