Japanese
English
特集② 知っておきたい小児科の知識―専門医の診方・治し方
クループ症候群(仮性クループ)
Croup syndrome(Pseudocroup)
堤 裕幸
1
,
要藤 裕孝
1
Hiroyuki Tutumi
1
1札幌医科大学医学部小児科
pp.936-938
発行日 2012年11月20日
Published Date 2012/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102320
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Ⅰ 定義
クループ症候群とは急性の喉頭狭窄により吸気性喘鳴や犬吠様(犬の吠えるような)咳嗽,嗄声,呼吸困難などを呈する疾患の総称である。このような上気道狭窄をきたす主な原因として表1のような疾患が知られている。感染性クループのほかに器質的(異物,外傷など)クループ,アレルギー性クループなどがある。このなかでは感染性クループがほとんどである。この感染性クループは,以前,喉頭ジフテリアによる「真性クループ」と,ほかの感染症による「仮性クループ」とに分けられていたが,DPTワクチンの普及により,わが国ではジフテリアがほぼ消滅したことから,現在ではクループといえば後者を指すようになった。
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.