特集 介護ロボットやAIなど最新介護機器
介護ロボットに関する政策の動向
小林 毅
1
1学校法人敬心学園 大学開設準備室
pp.244-248
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200829
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はじめに
日本経済再生本部が示した「ロボット新戦略 Japan's Robot Strategy—ビジョン・戦略・アクションプラン」(平成27年2月10日)1)の中で,介護・医療分野では介護・医療が必要な状態になってもなお住み慣れた地域で自立した生活を継続することを支援することを基本方針として,介護現場でロボット介護機器を活用することで,介護従事者がやりがいを持ってサービスを提供できる環境を実現するとした。介護は人の手で提供されるといった基本的概念を維持しながら,業務の効率化などを支援する。開発の場面では,介護現場のニーズに即した実用性の高い機器が開発されるよう,研究開発支援や開発の段階に応じた介護現場と開発現場のマッチング支援をすることを基本的な考え方として示している。この際,厚生労働省および経済産業省で介護分野を中心とした「移乗支援(装着型)」「移乗支援(非装着型)」「移動支援(屋外用)」「移動支援(屋内用)」「排泄支援」「認知症の方の見守り(施設用)」「認知症の方の見守り(在宅用)」「入浴支援」の5分野8項目の「重点分野」への取り組みを推進することとした。なお,「重点分野」については,平成29年10月12日に6分野13項目(表1)2)に追加し,現在に至っている。
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