特別記事
医薬品政策をめぐる国際動向と政策決定プロセスの変化
小野崎 耕平
1
1特定非営利活動法人 日本医療政策機構
pp.625-629
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210532
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■はじめに
わが国では,高齢化の進展と人口減少という大きな人口構造の変化に伴い,医療ニーズは引き続き増加・多様化し,必要となるリソースもさらに増大するものと予想されている1).医療支出増加の主要因は高齢化と医療技術の進歩であるが,技術進歩とそれに伴う医療費の増大に関連して,近年とりわけ注目を集めているのが医薬品である.
「高額医薬品のコストを社会は負担することができるのか」「医療のイノベーションと財政の持続可能性をいかに両立するか」という問いは世界共通課題ともいえる.
本稿では,世界各国およびわが国における医薬品価格を中心とする医薬品政策をめぐる動向,その背景にある政策決定プロセスの変化について概観する.
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