特集 介護ロボットやAIなど最新介護機器
施設での介護ロボット等の導入のポイント
楠元 寛之
1
,
新 智哉
2
1社会福祉法人野の花会介護老人福祉施設アルテンハイム加世田
2介護老人保健施設ラポール吉井
pp.249-257
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200830
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はじめに
日本は,超少子高齢社会の到来により,総人口が減少し,65歳以上の高齢者の占める割合は,2060年には65歳以上の高齢者は39.9%に達し,2.5人に1人が高齢者になる見込みである1)。さらに,最も問題となるのが,介護人材不足であり,「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について」2)によると,2025年には介護職員が約253万人必要になるのに対し,供給の見込みは約215万人で,およそ37.7万人もの人材が不足すると報告されている。つまり,実際に必要とされる人数には追いついていないのが現状だ。さらに,団塊ジュニア世代が50代に突入する2021年には,親の介護が必要になり「介護のための離職」が多くなると予測されており,現在働いている介護職員の「介護のための離職」が進むとますます人材不足は深刻になると考えられる3)。
そのような背景のなか,2016年未来投資会議において,データ分析,ICT,人工知能,ロボットなどの技術革新を最大限活用し,限られた人員でも質の高い医療介護サービスの提供が可能となるよう上手に活用することを目指す姿とされている4)。
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