特集 ケアマネジメントのこれから
ケアマネジメントと障害者福祉
竹端 寛
1
1山梨学院大学法学部政治行政学科
pp.388-391
発行日 2017年5月15日
Published Date 2017/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200603
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何が問われているのか
ケアマネジメントは,障害当事者には当初,批判的にとらえられていた。なぜなら,自立生活運動を展開してきた障害当事者にとって,ケアマネジメントは新たな管理や支配の道具に映ったからである。
もともと障害者運動が反発していたのは,障害を「個人の悲劇や克服すべき課題」ととらえ,「変わるべきは障害者」という視点から,治療の対象として機能回復を専門家主導で行う,障害の「医学モデル」のアプローチであった。それに代わって提起したのは,障害は「社会的差別や抑圧,不平等」であり,「変わるべきは社会」という視点から,変革の主体としてエンパワーメントや社会変革を目指す,障害の「社会モデル」のアプローチである1)。
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