特集 認知症者の社会参加
認知症の人の社会参加の必要性
上野 秀樹
1
1千葉大学医学部附属病院地域医療連携部
pp.632-636
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200197
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認知症とは
認知症は「いったん正常に発達した知的機能が持続的に低下し,複数の認知機能障害があるために日常生活・社会生活に支障をきたすようになった状態」と定義されている。認知症は,本人の要因である物忘れや見当識障害,理解判断力の低下という認知機能障害とそうした認知機能障害がある人が日常生活・社会生活で支障をきたしているという2つの点で定義される。
日本では,認知症の人が増えている。2013年6月,日本に認知症の人がすでに462万人,認知症の予備軍である軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment:MCI)と呼ばれる人が400万人いるという調査結果が厚生労働省の研究班から発表された1)。なぜ,日本にこんなに認知症の人が増えているのだろうか。
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