Japanese
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特集 若年性認知症――臨床・基礎・社会的支援のstate of arts
若年性認知症の人の就労と社会参加権利
Employment and social participation rights of younger persons with dementia
前田 隆行
1
Takayuki MAEDA
1
1特定非営利活動法人町田市つながりの開,100BLG株式会社
キーワード:
就労
,
社会参加
,
権利
,
アイデンティティ
,
ハブ機能
,
自己選択と決定
Keyword:
就労
,
社会参加
,
権利
,
アイデンティティ
,
ハブ機能
,
自己選択と決定
pp.1044-1049
発行日 2021年9月18日
Published Date 2021/9/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu278121044
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認知症と診断されると社会から切り離される人が少なくない.とくに若年性認知症の人であると,なおさらその傾向がみられる.現在,認知症と診断されると多くの場合は介護保険サービスを利用することになるが,果たして本人はそのことを望んでいるのであろうか.自分の役割を果たしたい,能力を発揮したい,働きたいと望んでいたとしても,それらの権利は一切無視され,どこか周りの人の権利ばかりが主張されている節がみられる.筆者らは,本人の権利を尊重し,アイデンティティを持ち続けられるよう,地域や社会とのつながりを構築していくハブ機能を持った事業所をつくっている.そして本人が望んでいた想いをカタチにしていく過程で,自己選択と決定という当たり前の権利を保障しつつ,仲間というメンバーとともに活動していくことで自信の回復と弱さの開示ができる場へと変貌してきている.つまり,権利と安全や安心が保障され,ふたたび社会へとつながれることで生きがいをもちながら生活し続けることができるのである.
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