集中講座 評価法の使い方 シリーズ1 総論⑩・第11回
社会参加・就労
倉兼 明香
1
,
高岡 徹
1
Asuka Kanekura
1
,
Toru Takaoka
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
キーワード:
社会参加
,
就労
,
評価法
Keyword:
社会参加
,
就労
,
評価法
pp.1101-1105
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202085
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社会参加
社会参加とは,先行研究の中でさまざまな定義が示されてきている1)が,統一されたものではなく,日本リハビリテーション医学会においては,『社会参加』を『社会での活動』として捉えるようにしている.国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health;ICF)に当てはめて考えると,社会参加は,活動と参加の領域を構成する要素に相当し,特に『生活・人生場面への関わり』という観点を含む.具体的には,家庭生活から地域・社会生活,対人関係,教育,雇用,経済,余暇,宗教,政治活動などさまざまで複雑な活動であり,その活動場面へかかわることが社会参加と捉えられるが,これらを網羅し,統一的に評価することは簡単なことではない.また,ライフステージによって属する社会や役割の変化があり,疾患によっては参加制約の生じる状況などに違いがあることから,社会参加の評価法は,所属集団や疾患別に開発される傾向がある.評価する対象の特徴によって適切な評価法を選択する必要がある.
今回は疾患別に社会参加の評価法について調査することとし,リハビリテーション分野でかかわりの多い脳卒中,外傷性脳損傷,脊髄損傷,脳性麻痺の4疾患を対象とした.
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